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used to と be used to
似ているけれど、意味も使い方も全然ちがうのをご存じですか?

used to の後ろは動詞で「以前はよく~していた」って意味。
でも、「今はもうしていない」ってことなんだよね?

たんに「慣れる」って言う場合、get used to を使うよ。

何それ? なんとかなんないの・・・?
たしかに、混乱しますよね。
英単語や英語の言い回しは、フレーズで覚えるのが一番です。
好きな海外ドラマや映画のセリフで覚えることができれば、さらに記憶に残りやすくなります。
used to や be used to 、get used to について
意味を知りたい。
実際の使いどころを知りたい。
実際に使っている場面を見たい!
といった要望に、海外ドラマ・映画は効果的に答えることができます。
この記事では、海外ドラマや映画で実際に使われているセリフを日本語字幕と共に引用しました。

工場勤務30年を経て、現在ブログに挑戦中。TOEICスコア845。海外ドラマ・映画大好き&映画館もたまに。英語学習のアイデア、教材なども紹介しています。
目次
used to 「以前はよく~した」

「used to+(動詞の原形)」 は「以前はよく~していた」「昔は~だった」と言いたい時に使います。
ポイントは
「以前はよく~していた」んだけど、
「今はもうしていない」
「昔は~だった」んだけど、
「今は違う」
という意味になること。

“I used to work here.”
(以前、ここで働いていました)
なら、
“I worked here. “と同時に
“I don’t work here anymore.” なんですね。
同じく

“There used to be a big house.”
(昔、ここに大きな家があった)
であれば、
“There was a big house.” と同時に
“There isn’t the big house anymore.”
なわけです。
では実際に、映画ではどのような場面で使われているのか見ていきましょう。
引用01:映画『パニックルーム』
大富豪が住んでいたマンションに越してきた母娘。そこには緊急避難用の部屋〈パニックルーム〉がありました。
引っ越した初日の夜に三人組の強盗が現れ、母娘は〈パニックルーム〉に逃げ込みます。
母親メグをジョディ・フォスター、娘サラをクリステン・スチュワートが演じています。
パニックルームに立て籠もり、どうしたら生きて外に出られるか?っていう状況でサラが言うセリフ。
“You know, people never get buried alive anymore. I guess it used to happen all the time.”
(日本語字幕)
「” 狭い所で生き埋めにされる “ それは昔のことよ」映画『パニックルーム』
“It used to happen all the time.” は直訳すると「以前はしょっちゅう起きていた」とか「昔はよくあった」となります。
そして引用文の前半 “People never get buried alive anymore.” で「人が生き埋めにされるなんて今じゃありえない」と言ってるわけです。
引用02:映画『デイブレイカー』
人類のほとんどがヴァンパイアになってしまい、食糧となる人間が不足する未来社会を描くSF映画。
イーサン・ホーク演じる主人公の科学者は、かつて弟に噛まれてヴァンパイアに。下はその弟のセリフ。
“You used to say to me that you’d rather die than being like a rest of us.”
(日本語字幕)
「俺らみたいになるなら死を選ぶって言ったな」映画『デイブレイカー』
人間だった頃は「吸血鬼の仲間になるくらいなら死んだほうがマシだ」と拒絶していたんですね。でも、今は自分も吸血鬼なので言わなくなった。ということで used to が使われています。
「used to say~(~とよく言っていた)」は映画・ドラマでも頻出する言い回し。

My grandma used to say that.
(おばあちゃんがよく言ってたわ)
とか。
引用03:映画『トゥモロー・ウォー』
Amazonプライムビデオのオリジナル作品から。未来で人類はエイリアンに侵略され、滅亡の危機に。そこで未来から現代人を徴兵しに来るわけです。
徴兵された主人公、ダン・フォレスターは未来世界で成長した自分の娘ミューリに会います。

ミューリは成長してて
エイリアン根絶のカギを握るリーダーに!
ダンはミューリの役に立とうと奮闘しますが、余計なことをするなとミューリに拒絶されます。
“Sorry, I’m still your dad.”
“You know, I used to want to be like you. I wanted to be you. I believed in you when nobody else did.”
“And then? Then what? What happened?”(日本語字幕)
ダン「俺は君の父親なんだ」
ミューリ「昔はあなたに憧れた みんなが背を向けても 私は味方」
ダン「それから? 何があった?」映画『トゥモロー・ウォー』
このあとダンはミューリから思いもよらない事実を聞かされます。ミューリにとっては過去ですが、ダンにとってはまだ起きていない未来の出来事を。
“I used to want to be ~” は「~になりたかった」という意味になります。

I used to want to be a comic writer.
(昔はマンガ家になりたかった)

I used to want to be like Arnold Schwarzenegger.
(昔はアーノルド・シュワルツェネッガーみたいになりたいと思っていた)
引用04:映画『世界侵略:ロサンゼルス決戦』
エイリアンに侵略されて負けっぱなしの人類。アメリカの大都市はほぼ全て陥落してしまう。主人公ナンツ軍曹率いる部隊は唯一残されたロサンゼルスを死守し、形勢を逆転することができるのか?!
戦局が悪化の一途をたどる中、戦隊の移動中に合流した民間人の女性ミッシェルが、主人公に言うセリフ。
“You have kids?”
“No.”
“Neither do l. l used to regret that, but maybe it was for the best.”(日本語字幕)
ミッシェル「子供は?」
ナンツ「いない」
ミッシェル「私もよ 今となってはよかったかも」映画『世界侵略:ロサンゼルス決戦』
うまく意訳されてて used to の部分が日本語字幕では消えています。
上では “regret (後悔する)” を使っていますが、I used to think ~のように、「以前は~だと思っていた(今はチガウ)」はよく出てくる表現。

I used to think I was right.
(前は自分が正しいと思っていた)
be used to 「慣れている」

be used to は、後に動名詞又は名詞が続いて「~することに慣れている」「~に慣れている」という意味になります。
“used to (+動詞の原形)”が意味する「昔は~していた(けれど、今はもうしていない)」に対して、“be used to (+名詞 or 動名詞)” は「(いま現在)~に慣れている or ~することに慣れている」という全く違う意味で使われることに注意です。
【used to +動詞の原形】

I used to work here.
(以前ここで働いてました)
※今はもう働いていない
【be used to (+名詞 or 動名詞)】

I am used to working here.
(ここで働くのも慣れました)
※いま現在働いている
引用05:映画『ミッキー17』
借金取りから逃れて宇宙船に乗り込み新天地の植民惑星へ。しかし、そこでミッキーを待っていたのは、果てしない実験のモルモットとして、死んではクローンとして生き返り、また死ぬ、を繰り返す生き地獄の日々だった!
氷の裂け目に転落し、負傷して動けないミッキー。そこへ親友のティモがやって来て、声をかけます。
“Hey, Mickey.”
“Yeah?”
“What’s it feel like to die? I’m sure you‘re used to it by now.”(日本語字幕)
ティモ「なあミッキー」
ミッキー「なんだい?」
ティモ「死ぬのって、どんな気分なんだ? 今じゃ死ぬのも慣れっこだろ」映画『ミッキー17』
死ぬのは問題外ですが、
仕事とか生活環境とかで

“I’m sure you’re used to it by now. “
(もう慣れたでしょ)
はそのまま使えますね。
引用06:映画『アンロック/陰謀のコード』
かつて24人の命を奪ったテロを防ぐことができず、一線を退いたCIA捜査官アリス。テロリストの嫌疑をかけられた若者の尋問を指示されますが、何かがおかしい・・・
陰謀に巻き込まれる前、元上司のラッシュがアリスに「現場に戻って来い」と誘う場面。
“I’m not ready for that. I lost my nose.”
“Bullshit. You don’t have the network you‘re used to.”(日本語字幕)
アリス「無理よ 勘が鈍ってる」
ラッシュ「君らしくないぞ」映画『アンロック/陰謀のコード』
ラッシュが言いたいのは、(勘が鈍ってるのではなくて)「使い慣れているネットワークから離れているだけだ」つまり、現場に復帰すれば使い慣れたネットワークを駆使してすぐに活躍できる、ってことですね。
説明がくどい感じになるせいか、日本語字幕では訳していません。
引用07:映画『8mm』
大富豪の遺品から見つかった8㎜フィルムには、少女が殺害されるシーンが撮影されていた。その真偽を確かめるため、未亡人に雇われたのがニコラス・ケイジ扮する探偵。
フィルムに写っていた少女の身元を突き止めた探偵。少女の実家を訪ね、母親に会います。母親は娘がいない一人の食事が寂しいと言い、主人公に夕飯を食べていくよう勧めます。
“It’s one of the most depressing things. Eating alone. I don’t know why. You’d think I’d be used to it by now.”
(日本語字幕)
「独りの食事はワビしくて 慣れてもいい頃なのに」映画『8㎜』
“by now” は「今では」 という意味で、『ミッキー17』でも be used to と共に使われてましたね。とても相性がよくて、後で紹介する『ウォッチメン』からの引用でもセットで登場します。
get used to は「慣れる」

be used to の「慣れている」状態になる前、「慣れる」の段階では、get used to を使います。

You’d better get used to it.
(慣れといたほうがいいですよ)

You’ll get used to it soon or later.
(そのうち慣れますよ)
面倒なルーチン業務とか、職場の人間関係とか、「慣れる」ってよく使いますよね。
be used to と同様、後には名詞・動名詞が続きます。

I’m getting used to living.(動名詞)
(ここでの暮らしに慣れようとしているところです)

You have to get used to this situation.(名詞)
(この状況に慣れるしかないよ)
引用08:映画『ミッキー17』
再び『ミッキー17』から。
宇宙船でミッキーの管理担当者であるカイが目的地である惑星に到着間近となったところで、ミッキーに銃を向けます。
“From now on you need to get used to dying.”
(日本語字幕)
「今から死ぬことに慣れておかないと」映画『ミッキー17』
文頭の “From now on” は「今から」
同じ『ミッキー17』から先に be used to の例文として引用したセリフでは、“by now”「今では」が使われていました。
なので、
get used to は from now on で
「今から慣れる」
be used to は by now で
「今ではもう慣れている」
と、組合せで憶えるのもいいかも。
引用09:映画『ターミネーター4』
かつて死刑囚だったマーカス(サム・ワーシントン)は、スカイネットが支配する未来で目覚めます。そこで知り合った人びとがスカイネットに捕まったので、マーカスは助けに行こうと決意しますが、抵抗組織のメンバーに「行けば死ぬだけ」と止められます。
“Yeah, l’ve been dead a while and l’m getting used to it.”
(日本語字幕)
「死ぬのは慣れてる」映画『ターミネーター4』
ここでは “I’m getting used to it.” と現在進行形で用いられています。
いま慣れようとしているところ、という現在努力中と言いたい時に getting used to~ はよく使われます。
なので、セリフのニュアンスとしては「慣れている」よりは「慣れるために努力中」のほうが近いでしょう。
引用10:映画『セブン』
あまりに衝撃的なバッドエンドの名作スリラー。底抜けに治安が悪い街に異動してきた若い刑事ミルズ(ブラッド・ピット)の妻ステイシー(グウィネス・パルトロウ)が夫の相棒の刑事サマセット(モーガン・フリーマン)を夕食に招待した場面。
サマセットが上着を脱ぐ途中、ホルスターの拳銃が見え、ステイシーの表情が凍り付きます。
“You know, no matter how often I see guns, I just … I can’t get used to them.”
“Same here.”(日本語字幕)
ステイシー「いくら拳銃を見ても どうしても慣れないの」
サマセット「私もだ」映画『セブン』
「何度やっても慣れない」と言いたい時は、

“No matter how often I do that, I can’t get used to it.”
です。
サマセットが返した、

“Same here.”
は、「お互い様」「同じく」のように、相手と同じ状況、同じ意見であることを伝えたい時の言い回し。
引用11:映画『フライト・ゲーム』
リーアム・ニーソン演じる航空保安官ビルは、搭乗した飛行機内で「20分ごとに一人死ぬ」との脅迫を受けます。
ビルは飛行機の離陸が大のニガテ。離陸時、娘がくれたお守りを握りしめ、目を閉じ、口をぐっと引き結んでいます。その様子に気付いた隣の席の乗客ジェンが声をかけます。
” You fly much?”
“All the time, actually.“
(中略)
“You actually fly all the time?”
“Some things you never get used to.”(日本語字幕)
ジェン「飛行機には?」
ビル「いつも乗ってる」
ジェン「毎回そうなるの?」
ビル「離陸の時は」映画『フライト・ゲーム』
引用文(英語)の後半は本来なら、
ジェン「(飛行機に)いつも乗ってるって、本当?」
ビル「慣れないこともあるんだ」

ニガテなモノって人それぞれですからねー。
Amazonプライム『ホームカミング』

PTSDを発症した若い兵士を治療する施設〈ホームカミング〉で行われた極秘の実験。その真相を探るサスペンスドラマ。かつて〈ホームカミング〉に勤務していた女医ハイディを名優ジュリア・ロバーツが演じています。
引用12:”I’d find myself getting used to it.”
〈ホームカミング〉に入所して治療を受けている帰還兵ウォルターが戦地の体験を語るシーン。
入隊前、ウォルターは友達から買ったオンボロ自動車で、ヨセミテ国立公園への旅に出ます。

生まれた町を出たことがなかったので、軍隊での訓練が始まる前に外の世界を見ようと意気込んで旅立ったものの・・・
車がポンコツすぎて、公園の入り口で完全に壊れてしまいます。
落胆したウォルターですが、「これから軍隊に入って本物の世界を見に行くんだ」と自分をなぐさめ軍隊へ。でもその後、戦地で経験したことはウォルターの想像とは違っていました。
“It was hot. Hard to breathe, hard to think. You know, I’d find myself getting used to it, and then something new would happen, something fucked-up and awful.”
(日本語字幕)
「暑かった 息苦しくて思考が止まる
慣れたと思ったら
また新たなひどいことが起きるんだ」Amazonプライムビデオ『ホームカミング』
シーズン1第4話
“getting used to” の前の “I’d find ~” は、実際の経験から「~だったと思う」と言いたいときに使います。
なので、自分自身(“myself”)が、徐々に慣れていく(“getting used to”)のを、認識している(“I’d find”)ということですね。
引用13:”Someone you used to work with?”
かつて〈ホームカミング〉で医師として働いていたハイディですが、現在は故郷の海沿いにあるダイナーでウェイトレスをしています。
〈ホームカミング〉で違法な治療行為があったのではないかと調査員から追及されるハイディ。ですが、なぜかハイディには〈ホームカミング〉での記憶がないんですね。
ハイディは自分が何者で〈ホームカミング〉で何をしていたのか知ろうと決意します。最近知り合って深い仲になった男ハンターと、車で〈ホームカミング〉を目指します。
その車中での会話、
“What are we looking for? Someone you used to work with?”
“Yes, his name is Colin.”
“And he’s there now?”
“I don’t know. He used to work there.”(日本語字幕)
ハンター「かつての同僚を探すんだっけ?」
ハイディ「そう コリンよ」
ハンター「今もそこに?」
ハイディ「昔は働いてた 唯一の手がかりよ」Amazonプライムビデオ『ホームカミング』
シーズン1第7話
コリンはハイディの上司だった人物で、〈ホームカミング〉での実験を指揮していた責任者でもあります。

視聴者には最初から明らかなのでネタバレではないんですが、じつは質問しているハンターがコリンなんですね!
昔の悪事がバレるのを恐れて、記憶をなくしたハイディに近づいたわけです。
引用14:”They were used to that.”
〈ホームカミング〉での記憶を取り戻したハイディは、かつての入所者ウォルターの母親を訪ねて、自分たちがしたことを告白します。
ネタバレになるといけないので、引用はごく一部だけ。
“The men all signed waivers. They were used to that. And then we began the sessions. We would identify a target memory.”
(日本語字幕)
「同意書にサインしてもらって
面談を重ねて特定の記憶を探りました」Amazonプライムビデオ『ホームカミング』
シーズン1第10話
日本語字幕では省略されちゃってます。英語のセリフが語られるスピードに合わせないといけないので仕方がないんですが。

ここで「同意書」と訳された “waivers” は「権利放棄書」で、本来有する権利を放棄することに同意する書面のことです。
つまり〈ホームカミング〉で受けた治療の結果、想定外のことが起きても文句を言わない、施設を訴えたりしない、という主旨の契約書と思われます。
となると、日本語字幕で省かれた “They were used to that.” にも重要な含みがあることがわかります。入所者は皆軍人なので命令に服従することに慣れていて、軍隊から送られた先の施設で権利放棄書にサインすることにも抵抗がないわけです。

引用した第10話でシーズン1は幕を閉じますが、ラストは意外にもハッピーエンド(?)。
フロム

現在シーズン3まで製作され、シーズン4への更新が決定している大人気サバイバル・ホラー。
アメリカのどこにいても迷い込む可能性があり、入ったが最後けっして出ることができない場所。夜になると人間の姿をした怪物が徘徊し、魔除けのある屋内にいないと惨殺されてしまいます。
引用15:”That’s what people used to do to survive here.”
多くの住人が身を寄せている「コロニーハウス」を仕切っているドナが新参者のタビサに、魔除けがなかった頃の話をしています。
“That’s what people used to do to survive here. They’d crawl into the bushes or find a place to hide and pray that they made it through till morning.”
(日本語字幕)
「昔の住人もそうしてた
茂みに潜るか 隠れ場所を見つけ——
夜明けが来るよう祈る」U-NEXT『フロム』シーズン1第2話
終わりのほうの “pray that they made it through till morning.” は、「朝まで乗り切れるよう祈る」です。
make it through は「乗り切る」とか「やり遂げる」という意味。

端的に「死んだ」を
“Didn’t make it.”
と言ったりしますね。
引用16:”Don’t get used to it.”
魔除けを発見して多くの住人を救った保安官のボイド。掟(ルール)を破り家族を死なせた住人を、罰として「檻」(“the box”)に入れる決断を迫られます。

「檻」には魔除けがないので、
入れられると怪物の餌食だよ・・・
悩んだ挙げ句に普段は立ち寄らない教会で神様に祈っていたところ・・・
それを見たカトリ神父が笑顔で言うんです。
“That’s a sight I don’t see very often.”
“Don’t get used to it.”(日本語字幕)
カトリ神父「見慣れない光景だ」
ボイド「慣れないでくれ」U-NEXT『フロム』シーズン1第2話
神父の言葉に対してボイドは「今日だけだ」と返しているんですね。
引用17:”I thought I’d gotten used to be scared・・・”
保安官のボイドが怪物の一人を倒し、保安官代理のケニーとともに怪物の死体を焼くシーン。
怪物を倒した後、死体を焼くまでの間にもいろんな奇妙な出来事が立て続けに起こり、ボイドもケニーも疲れ切っています。下はケニーのセリフ。
“You know, I thought I’d gotten so used to being scared that it just felt normal. This feels different.”
(日本語字幕)
「恐怖にはもう慣れたと思ってました
でも違った」U-NEXT『フロム』シーズン2第8話
“so ~ that・・・(~だから・・・)” 構文が混在していて難しいですが、“I’d(=I had) gotten”以降を直訳すると、「恐れること(“being scared”)に慣れたから、それ(=恐れること)が当たり前のことだと感じる」でしょうか。
怪物の死体を調べ、その正体に迫ろうとして(全然わからないんですが)、今いる場所が自分たちの想像も及ばない世界であることに打ちのめされているわけです。
映画『ウォッチメン』

現役を引退したヒーローたち。その一人、コメディアンが何者かに殺された。犯人を捜すロールシャッハ。一連の陰謀に他のヒーローたちも巻き込まれていき・・・という、異色のスーパーヒーローSF。
引用18:”Thought you’d be used to traveling that way by now.“
不死身の全知全能ヒーロー、Dr.マンハッタンは、殺されたコメディアンの葬儀に参列するため、恋人のシルクスペクターことローリーをテレポート能力で家に帰します。
家に着いたローリーはトイレに直行して嘔吐。居合わせた母親のサリー(先代のシルクスペクター)が娘の様子を見て言います。
“Thought you’d be used to traveling that way by now.”
“Well, I’m not. I hate it when John teleports me.”(日本語字幕)
サリー「まだ瞬間移動(テレポート)に慣れないの?」
ローリー「そうよ テレポートされるのは嫌い」映画『ウォッチメン』

ここでも “be used to” と “by now” が
セットで使われています。
引用19:”I’m used to going out at 3 in the morning and doing something stupid.”
Dr.マンハッタンと別れたローリーは、別のヒーロー、ナイトアウルことダニエルの家へ。ナイトアウルが地下に隠している空飛ぶヒーローマシンで出かけようと誘います。
その時のセリフが、
“I‘m used to going out at 3 in the morning and doing something stupid.”
(日本語字幕)
「昔はよく夜中にバカをしたわ」映画『ウォッチメン』
日本語字幕だと、used to +動詞の原形の用法「昔はよく~した」風に訳されていますが、原文からすると、昔よくやってて現在でも「慣れている」という言い回し。
映画『許されざる者』

クリント・イーストウッドがアカデミー作品賞・監督賞を獲った西部劇の名作。
ならず者だった主人公が、今は年老いて養豚場を営み、泥だらけになって働く毎日。そこへ若いガンマンがやって来て「賞金首を仕留めて報酬を山分けしよう」と誘います。
引用20:”Did Pa used to kill folks?”
年取った主人公が、拳銃の腕が鈍っていないか確かめるために、切り株に置いた空き缶を狙って練習します。
リボルバーの弾丸6発を撃ち尽くしますが、1発も当たりません。その様子を見て、幼い娘がお兄ちゃんに聞きます。
“Did Pa used to kill folks?”
(日本語字幕)
「父さんて 人を殺したの?」映画『許されざる者』
日本語字幕は普通の過去形で訳していますが、セリフを直訳すると「父さんて、昔は(よく)人を殺していたの?」となるところ。
引用21:”He ain’t used to the feel.”
父親の旅立ちに息子が馬を牽いて来て言います。
“He ain’t hardly a saddle horse no more, Pa. He ain’t used to the feel.”
(日本語字幕)
「ずっと人を乗せてないんだ
乗れないよ」映画『許されざる者』
この“He” は馬ですね。“a saddle horse” は「乗馬用の馬」のこと。
前半部分を直訳すると、

コイツはもう乗馬に使える馬じゃなくなってるよ!
“the feel” はここでは「人を乗せる感覚」を指します。つまり、馬が人を乗せる感覚に慣れていない、と言っているわけです。
じっさい、このあと主人公が乗ろうとして悪戦苦闘します。
引用22:”Kind of got used to my bed.”
昔の仲間を誘い、連れ立って馬を駆る旅の途中、荒れ地で火を起こして毛布にくるまりながら言うセリフ。
“Kind of got used to my bed. This ain’t going to be like no home.”
(日本語字幕)
「自分の家の 自分のベッドが恋しくなる」映画『許されざる者』
“I kind of got used to it.” で「ある程度慣れた」の意味。また “ain’t no” は否定表現のスラングでくだけた言い方なので、上の文は「自分のベッドに慣れてるから、家にいる気分にはなれねえな!」といったところでしょうか。

まあ、荒野で野宿ですからねー。
引用した映画・ドラマを視聴できるVODサービス

引用したドラマ・映画を視聴できるサービスは下記を参考にしてください。
『パニックルーム』・・・U-NEXT
『デイブレイカー』・・・U-NEXT
『トゥモロー・ウォー』・・・Amazonプライム
『世界侵略:ロサンゼルス決戦』・・・U-NEXT
『アンロック~陰謀のコード~』・・・U-NEXT
『8mm』・・・U-NEXT
『ターミネーター4』・・・U-NEXT
『セブン』・・・U-NEXT、Amazonプライム
『フライト・ゲーム』・・・U-NEXT
『ホームカミング』・・・Amazonプライム
『フロム』・・・U-NEXT
『ウォッチメン』・・・U-NEXT
『許されざる者』・・・U-NEXT
海外ドラマ・映画の英語字幕テキストを入手する方法については、下記のリンクから別記事を参照してください。
be used to は後に名詞や動名詞が続いて
「~に慣れている」という意味になるのね。